【解説】世界のルールがここにある!ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」のポイントを紹介!書籍紹介No.4

論理哲学論考本棚

この記事の内容:ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」の概要

注意:この記事はあくまでも「論理哲学論考」の紹介です。この本に含まれている情報は大変多く、さらに難解であるため、その手引きとしてこの記事を執筆しました。私自身も理解していない部分も多いので、詳しくは専門の書物や専門家の方々にお尋ねください。

はじめに

ヒトメ
ヒトメ

わ、わたしは!!!いまこの瞬間、世界を理解した!!(ガクガクガクっ)

フタメ
フタメ

やばっ!ヒトメさんがおかしくなった!!かたっくるしい本ばっか読んでるからこんなことになるんだ!早く119番しないと、、、!!!

ヒトメ
ヒトメ

いやいや大丈夫よ!?119番はやめて!!

フタメ
フタメ

(ピロロロロロ、ガチャッ)、、、はい!火事です!

ヒトメ
ヒトメ

えっ。

というわけで今回は世界のルールや仕組みについての考えがまとめられた本、ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」をご紹介したいと思います!

「論理哲学論考」とは?

さてさて、まずはこの本の概要を軽く紹介したいと思います。

著者「ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン」のプロフィール

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3

1889‐1951。オーストリアのウィーンに生まれる。1911年、ケンブリッジ大学トリニティ校にバートランド・ラッセルを訪ね、その哲学的才能を認められた。以来、彼の生涯は終生、哲学的思考に捧げられた。1914年、志願兵として第一次世界大戦に参加し、最前線の戦闘を経験。1922年、生前に出版された唯一の哲学書『論理哲学論考』を、ラッセルの序文を付して刊行。その後、小学校教師を経て、ケンブリッジ大学に復帰。1945年頃、後期の代表作となる『哲学探究』第一部の最終版を作成

『ラスト・ライティングス』より 

https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3_200000000766195/biography/

哲学と論理学を組み合わせることによって、言語の形であらゆる「世界のルール」をまとめた本

planet earth
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本書を私なりの一言で言い表すとこのようにいえるでしょう。

後々紹介しますが、この本では大きく7つの命題が示されており、その7つそれぞれから「7.1.2….」といったように細かく議論が展開していきます。

ある部分は実に端的でごく普通のことを言っているにすぎませんが、それにまつわる要素や論理の展開にはっとさせられる部分もあります。

読み物というよりかは、哲学を論理学を用いて表したリストのようなものだと思ってください。

全てを理解する必要はなく、どういうものであるかを把握するだけ、でこの本を読む価値はあります。

逆に熟読しちゃだめですよ! それは専門家の先生方にお任せしちゃいましょう!笑

本書の意義「およそ語られうることは明晰に語られうる。そして、論じえないことについては、人は沈黙せねばならない。」

focused black woman in easy sit posture
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これは最後の7つ目の命題の言葉でもあります。

ウィトゲンシュタインは言語について特に着目していて、ものごとが言語化できるかどうかでその事物が存在できるかどうかを判断しようとしました。

この言葉のとおり、言語化できないことに関しては、僕たちは口を閉じるしかありません。

なぜならそれは存在しないから。

また、論じえないのは知識がないからともいえますが、これにも当てはまります。

つまりは、自分の言語の身の丈よりも大きなことを話してはいけない、ということだと私は解釈しました。

わからないものは、結局わからないのです。

「論理哲学論考」の主要な7つの命題

さて!それではそれぞれの命題について見ていきましょう!

先ほど書いたように、この本には主題の7つから派生した多くの命題が紹介されています。

それらすべてをまとめることはできませんし、あくまで「紹介」ということで私なりの解釈を含めてまとめていきますね。

1.世界は成立していることがらの総体である。

computer graphics wallpaper
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この世界にあるあらゆるもの(事実)が互いに結びついて「世界」が構成されているとウィトゲンシュタインは考えました。

ん?事実??

次に事実について説明します。

2.成立していることがら、すなわち事実とは、諸事態の成立である。

まず最初に事態についての説明を始めなければいけません。

「事態」とはすなわち物(自然物質や人工物などの形をもつもの)だけではなく、現象やもの同士の関係性などすべての起こりうることがらのことを指します。

それらを言語化することで、その事態は「命題」という「写像」(ひろゆきさんの一件で有名なことばですね笑)を得ることになります。

たとえば、りんごが目の前の机の上にあってそれを言語化することにしましょう。

red apple
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例)命題:りんごが机の上に置いてある。

というふうに、この文字列はりんごのことを示していますが、この文字列自体はただの文字なので、本当に現実世界にあるりんごとは別物ですよね(めっちゃ普通の話してます笑)

つまり、「りんごが机の上に置いてある」という文字列は、現実世界のりんごを言語で表現した「写像」にすぎない、ということです。

さらにその事態を成立すること、つまりこの場合だと「りんごが机の上に置いてある」という結論を「事実」と呼びます。

世界はあらゆる事実によって構成されており、それらは言葉の写像によって表せるとウィトゲンシュタインは考えました。

3.事実の論理像が思考である。

thoughtful woman touching chin while looking away
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ある事実がどのようにして存在するようになったのかを言語化する。それを考えることが「思考」です。

これも言ってしまえばなんてことありません。「どのように考えたか」ってことです。

なんでこんなにわかりづらく書いているんだ!?と疑問に思われるかもしれませんが、

本書に書かれている「事実の論理像が思考である。」という命題はつまり、ウィトゲンシュタインの思考の一つであり、それは彼の言語を用いて表現された言葉なのです。

彼なりの思考とはなにかという問いの答えが「事実の論理像が思考である。」なのですね。

4.思考とは有意味な命題である。

意味、すなわちここでは、「論理が正しいかどうか」を指します。

「りんごは赤い」は正しい(有意味)ですが、「りんごはアントニオ猪木である」は正しくない。(なんか極端ですが笑)

こういう論理が破綻していることを「ナンセンス」とウィトゲンシュタインは呼びました。

ここで注意ですが、「ナンセンス」と「無意味」であるということは区別されなければいけません。

ナンセンスは論理の破綻を意味しますが、無意味は文字通りそれを語ることに価値がないこと、を指します。

これに関してさらに彼は、哲学は本来ナンセンスなものだと考えました。

哲学には答えがないとはよく言います。答えを持たない問いは、本質的には”ナンセンス”なのです。

しかし哲学は「どのようにある人が考えたか」を示すことはできます。

この意味で哲学はナンセンスなものであるけれど、無意味ではない、つまり「こうやって私は考えました!ババン」というのは、その人の思考を表したものであり”有意味”であると彼は考えたのです。

だんだんややこしくなってきましたね笑

5.命題は要素命題の真理関数である。(要素命題は、自分自身の真理関数である。)

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「関数だって!?もうだめだぁ!さようなら!」っていうかた、ちょっと待って!!汗

ややこしいけど、簡単に言ってしまえば、

「ある命題(論理的に書かれた思考のプロセス)はその前提の正誤が異なれば、結果も異なる」

ということです。

まあ、まだわかりにくいな。

たとえば、「りんごは赤い。私はりんごを描く。だから赤い絵の具を使う。」という3つの命題があるとしましょう(これを三段論法といいます)。

serious lady looking at sketch during painting in workshop
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このそれぞれの命題を「要素命題」といいます。ある命題の要素になっているような命題だからですね。

でも、あれっ?りんごって赤いのだけじゃなくて、緑色のものもありますよね?

そうすると

「りんごは緑色だ。私はりんごを描く。だから赤い絵の具を使う。」という論理は間違っていることになります。この論理の破綻を「妥当ではない」といいます。逆に論理的にあっていれば、その論理は「妥当」であると言います。

ただし、「りんごは緑色だ」は正しいことを言っています。これは「りんごは緑色だ」という前提が「真」である、と言うことができます。逆にそれが間違っていれば前提が「偽」ということになります。

さてさて、やっとここで真理関数の話にたどり着きました。

関数とはつまり、「ある値を公式に入れると、何かしらの結果がわかるよ!」というもの。

ここでは、りんごが赤いか緑色かどうかで、「りんごは赤/緑色だ。私はりんごを描く。だから赤い絵の具を使う。」という論理が妥当であるか(正しいかどうか)が変わってきます。

このように「命題が正しいかどうか(真or偽)で論理的に正しいかどうか(妥当or妥当ではない)が変わる」から、ウィトゲンシュタインは「命題は要素命題の真理関数(真理がどうであるかわかる関数)である。」と言ったんですね。

6.真理関数一般は、と書ける。これは命題の一般形式である。

*ここは読み飛ばしてもOKです!

。。。大丈夫です、僕も一度逃げました笑

なにをいっとるんだ?と思いましたが、調べてみると、

  • {\bar p} は要素命題を表現している。
  • {\bar  \xi } は諸命題の任意の部分集合を意味する。
  • N({\bar  \xi }) は {\bar  \xi }を構成するすべての命題の否定を意味する。

(ウィキペディア「論理哲学論考」:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%96%E7%90%86%E5%93%B2%E5%AD%A6%E8%AB%96%E8%80%83)

図を用いて説明すると以下のようになります。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%A6%E5%AE%9A%E8%AB%96%E7%90%86%E7%A9%8D

この赤の部分が、真理関数だ!って言ってるんですね。

いやいや、でもよくわからん。ということで、もうちょっと説明します。

「pではない」という文があったとします(これを否定命題といいます)。このpに真であること(正しいこと)を入れた場合、「真ではない」ということになるので、この命題は「偽」ということになります。

一方、このpに偽(間違っていること)を入れると、「偽ではない」、つまり「真」になります。

このように論理学において「かつ」、「または」という概念のほかに「ではない」という考えを取り入れた公式(演算といいます)のことを否定論理積といいます。

こうすることによって、より論理的な考えを幅広く扱えるようになるらしいのですが、正直僕もよくわかりません(笑)。

いつかわかったらブログ更新したいと思います笑。

7.語りえぬものについては、沈黙せねばならない。

最初に書いたように、これは「言語化できないものは存在できないので、我々は沈黙するしかない」ということですね。

岩波文庫版の「論理哲学論考」の訳者である野田茂樹さんによれば、

語りうるもののみを語ること。そして語りえぬものは、沈黙のうちにそれを引き受け、生きること。語ることによって答えさせようと強いながら、しかし語りえぬものの前でひとを身動きできなくさせるものを「謎」と呼ぶならば、ウィトゲンシュタインは「論考」によってついにその呪縛をと消えたと信じるに至った。かくして、「謎は存在しない」と言われる。そして、「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」。

岩波文庫版「論理哲学論考」訳者解説より(P240)

実に哲学的(笑)。

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今回、「論理哲学論考」を読もうと思ったのは、過去に紹介した「論理で人をだます法」を読んでから論理学というものに興味を持ち始めたからでした。

こちらの本には実に多くの論理における「エラー」の例がふんだんに紹介されています。

原文タイトルは「Nonsense」。まさにこの記事でも紹介した「ナンセンス」という概念ですね!

今回の「論理哲学論考」よりめちゃくちゃ簡単な内容です(笑)

おわりに

ヒトメ
ヒトメ

ふ、ふう。なんとか消防呼ぶ前に間違い電話だって伝えることができたけど、危なかった、、、。そもそも119番するのもおかしいけど、なんでそれで消防だったの?

フタメ
フタメ

だって精神療法とかしたところでヒトメさんは特に変わらないじゃないですか。それだったらいっそショック療法としてホースでドバっと。。。

ヒトメ
ヒトメ

(、、、あんまりこいつと関わるとやばそうだから、とりあえず黙っておこう)。

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